障害年金の相談先は?疑問を質問できる7種類の窓口を紹介

障害年金とは病気やケガを原因として障害が残り、日常生活や就労に支障が出た場合に受け取れる公的年金です。
ただし障害が残れば、誰でも受給できるわけではありません。障害年金の受給可否は日本年金機構による審査で決まるため、適切に準備を行う必要があります。そして実際に申請準備を行ってみると、疑問点が多く生じるため、相談できる存在が必要になることもあるかと思います。
この記事では障害年金についての相談ができる窓口を紹介します。最後までお読みいただきますと、ご自身にとって適切な相談先がどこなのかを理解できます。
なおこの記事では、障害年金制度の内容については触れておりません。障害年金制度の詳細については、以下の記事をご覧いただけると、しっかりご理解いただけます。
目次
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1-1年金事務所
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1-2街角の年金相談センター
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1-3市町村役場
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1-4ねんきんダイヤル
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1-5医療ソーシャルワーカー
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1-6共済組合
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1-7社会保険労務士
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2-1負担を軽くできる
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2-2受給の可能性が広がる
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2-3短期間で申請できる
4まとめ
1.障害年金について相談できる7種類の窓口

障害年金について相談できる窓口を7種類紹介します。
1-1.年金事務所
年金事務所は、障害年金申請における個別の悩みについて、相談が行える場です。年金制度の概要について説明を受けるだけでなく、年金記録の確認ができたりもできます。
年金事務所は相談窓口という役割のほかに、障害厚生年金を請求する方にとっての申請窓口という側面も持っています。そのため障害年金に関する極めて正確な情報を得られる点が、年金事務所を相談先に選ぶ大きなメリットです。
ただし申請窓口の役割を持ち合わせているゆえに、相談の際に伝えた情報がデータベースへと記録されてしまう点には、注意が必要です。例えば相談したときに伝えた初診日が誤っており、申請の際に伝える初診日と異なる場合には、きちんとした理由を説明できないと手続きが上手くいかないことがあります。
年金事務所を利用する場合には、ご自身で正確な初診日を調べたうえで相談へ臨む必要があるでしょう。
年金事務所を利用する際には、原則予約が必要です。予約が取れる日程は1〜2週間先、人口の多い地域では1〜2ヶ月先という場合もあります。予約は受付専用ダイヤル(0570-05-4890)より行えます。
また年金事務所へ足を運ぶことが難しい場合には、出張相談を行っている年金事務所もあります。ご自身の地域の年金事務所が出張相談を行っているかどうかは、以下のサイトで確認できます。
1-2.街角の年金相談センター
街角の年金相談センターは年金事務所とほぼ同じ水準で、個々の状況に応じた具体的な相談が行えます。
予約不要で相談を受け付けてもらえる点も、街角の年金相談センターを利用するメリットです。ただし一部の街角の年金相談センターは予約制をとっているようなので、予約の必要が有るか無いかは事前に確認しておいた方がよいでしょう。
しかし年金事務所に比べて、街角の年金相談センターは数が少ないというデメリットがあります。街角の年金相談センターが一件もない県もあるくらいです。立地も都市部に集中しているため、地方に住まれている方であれば、近くに街角の年金相談センターがないといったこともありえます。
全国の「街角の年金相談センター」の一覧は、以下のサイトで確認できます。
「全国社会保険労務士連合会WEBサイト|街角の年金相談センター一覧」
1-3.市町村役場
市町村役場は障害基礎年金の請求窓口です。そのため障害基礎年金に関する相談ならば行えます。
年金に限らずさまざまな分野の業務を行う窓口のため、年金事務所や街角の年金相談センターに比べて、障害年金に関する知識が不十分な場合があります。市町村役場よりも年金事務所や年金相談センターを利用した方が、的確なアドバイスをもらえるでしょう。
1-4.ねんきんダイヤル
自宅にいながら障害年金の相談を気軽におこなえるのが、ねんきんダイヤルです。ただし相談できる内容は、年金制度の概要のような一般的なものに限られます。個々の状況に応じた具体的な相談は難しいでしょう。
ねんきんダイヤルの電話番号や、受け付けてもらえる時間は以下のサイトで確認できます。
「日本年金機構ホームページ|ねんきんダイヤル(年金相談に関する一般的なお問い合わせ)」
ねんきんダイヤルを利用する際は、基礎年金番号を必ず聞かれます。手元に基礎年金番号のわかるもの(年金手帳・基礎年金番号通知書・年金証書・国民年金保険料納付書など)を用意しましょう
1-5.医療ソーシャルワーカー
医療ソーシャルワーカーとは、病院に籍を置く生活相談員のことです。福祉や医療などの分野で、悩みを抱える人のサポートを行っています。
ソーシャルワーカーは、年金制度に関する専門家ではないため、必ずしも深い内容を相談できるとは限りません。しかし、中には障害年金制度をしっかり学んでいる方もいるため、相談窓口として視野に入れてみるのもよいでしょう。
対面相談か電話相談かなど相談スタイル、事前予約や料金の有無は、医療機関によって異なります。ソーシャルワーカーへ相談する場合には、事前に医療機関へ電話で問い合わせをして、詳細を確認しておくことをおすすめします。
1-6.共済組合
初診日に公務員だった方については、共済組合が相談先として適しています。障害厚生年金と障害共済年金は、平成27年9月に一元化されました。しかし、通常の請求書類以外に独自の書式を提出する必要があったり、戸籍謄本をはじめとした添付書類の提出タイミングが通常と異なったりと、申請準備の進め方に違いがあるからです。
よって初診日に公務員だった方は、共済組合に相談したうえで申請準備を進めるのがベストです。
1-7.社会保険労務士
社会保険労務士は、年金制度に関する専門家です。障害年金に関して抱える疑問や不安に対して、的確にアドバイスしてくれます。
社会保険労務士へ相談するメリットは、高い専門性を持って正確な回答をもらえる点です。また相談するのみにとどまらず、希望に応じて障害年金申請手続きを代行してもらえます。
障害年金申請は、かなりハードルが高い場合があります。自力での申請が困難に感じられるときに、申請手続きの代行を依頼できる点は、社会保険労務士へ相談する強みです。
一方で社会保険労務士に相談するデメリットは、費用が発生する点です。特に申請手続きを依頼する際には、比較的大きな費用がかかります。一方で初回の年金相談に限り、無料で行える社会保険労務士も存在します。
当センターでも、初回無料の年金相談を承っております。ご利用の際は、以下のリンクよりお申し込みください。
障害年金にまつわる疑問や悩みに、専門のスタッフがお答えいたします。
2.社会保険労務士へ障害年金申請代行を依頼する3つのメリット

障害年金申請代行を利用するメリットを3つ解説します。
2-1.負担を軽くできる
障害年金申請代行を利用するメリットとして、あなたの負担を軽くできます。障害年金申請代行を利用するメリットとして、あなたの負担を軽くできます。
障害年金を請求する場合、最低でも4種類以上の書類が必要です。書類をそろえたり提出したりするたびに、医療機関や役所、年金事務所に何度も足を運ぶことになるわけです。
社労士に依頼すれば、代行して年金事務所や医療機関などへ足を運んでくれるため、ご自身が外出する頻度を減らせます。
書類作成も大きな負担になります。例えば自分で作成することになる「病歴・就労状況等申立書」には、以下の内容を記述する必要があります。
- 発症してから現在までの経過⦁ 受診期間における受診回数、治療経過
- 受診を中止していた期間における、通院しなかった理由
- 自覚症状の程度
- 就労状況・日常生活状況
病歴・就労状況申立書は以下のリンクよりダウンロードしていただけます。
「病歴・就労状況等申立書」は作成に労力がかかる書類です。障害を抱え心身ともにつらい中、作成を自力で行うには、かなりの負担がかかるものです。申請代行を依頼すれば、書類作成のサポートを社労士から受けられます。よってあなたは治療に専念できる時間を生み出せます。
当センターに障害年金申請代行をご依頼いただく場合、お客様との面談は原則一度きりです。あとは責任をもって申請手続きを代行いたします。
当センターがサポートする内容と、お客様に対応をお願いしていることを、以下にまとめております。
当センターがサポートすること
- 年金履歴のチェック
- 初診日の特定
- 受診状況証明書の取得サポート
- (医師向け)診断書作成依頼書の作成
- 診断書の取得サポート
- 病歴・就労状況等申立書の作成サポート
- 年金請求書の代筆
- 裁定請求書類一式を申請先へ代理提出
このように当センターでは申請手続きを手厚くサポートしています。
2-2.受給の可能性が広がる
社労士に申請代行を依頼することで、障害年金を受給できる可能性が広がります。
自力で請求する場合、障害年金の受給に値する障害の状態でありながらも、不支給になってしまうケースは少なくありません。
不支給になってしまう原因として、障害年金の審査が書類のみで行われることが挙げられます。同程度の障害をお持ちの方が二人いたとしても、提出した請求書類の内容の差によって、支給・不支給が左右されてしまうことがあります。
自力で受給を実現できる方も確かにいらっしゃいます。その一方で、適切な内容の書類をそろえられず、不支給になってしまう方がいるのです。特に障害年金の審査において重要な位置付けにある、診断書の内容に不備がある場合が散見されます。
診断書はお医者さんへ作成を依頼して書いてもらう書類です。しかし「医療機関が作成してくれたものだから間違いはないだろう」と信頼しすぎてはいけません。お医者さんが、障害年金申請用の診断書の正しい書き方を知らないケースもあります。
作成してもらった記載内容に不備があるかどうか見極めるのは、一般の方には難しいものです。障害年金申請における専門知識を備えた社労士に依頼すれば、適切な診断書をそろえるためのサポートをしてもらえます。
正しく申請準備を進められるからこそ、自力で申請を行うよりも障害年金申請代行を利用した方が、受給の可能性を広げられるのです。
2-3.短期間で申請できる
社労士に依頼することで、自分で手続きを行うより短期間で申請を完了できます。
自分で申請準備を進める場合:4ヶ月〜半年
社労士に依頼した場合:2〜3ヶ月
障害年金の申請においては、平均で5回ほど年金事務所へ足を運ぶ必要があります。納付要件の確認、必要書類の受け取り、申請書類の提出といったステップで、少しずつ手続きを進めます(年金事務所により流れや足を運ぶ回数が異なる場合あり)。
年金事務所は原則予約制になっており、予約日時が3週間先といったこともしばしばあります。予約日に体調が優れず、別日で予約を取り直しするケースも、障害年金申請においてはよくあることです。
また病歴・就労状況等申立書を作成したり、診断書を病院に依頼して作成してもらったりするうちに、トータルで半年ほどかかることも珍しくありません。一方で、申請のポイントを押さえた社労士に依頼すれば、スピーディーに申請を完了できます。
短期間で申請を終わらせるメリットの一つは、早く障害年金を受給できる点です。また請求方法の種類によっては、申請が遅れた場合に一部の障害年金を受け取れなくなる可能性もあります。
場合によっては、社労士に代行申請を依頼して支払う料金よりも、申請の遅れにより受給し損ねた障害年金の方が大きくなるケースもあります。
社労士を利用するべきか、自力で行うのがよいかは人によってケースバイケースのため、まずは一度社労士へ相談してみるのがよいでしょう。
3.社労士へ相談する際の費用や選び方は?

実際に、社会保険労務士に相談しようと考える場合「費用はいくらくらいになるのかな?」や「どの社会保険労務士に相談したらよい?」など、さまざまな疑問が頭を巡りますよね。
当センターが過去に公開している記事では、こうした悩みに対してお答えしている記事があります。
社労士へ相談したり、申請代行を依頼したりする場合にかかる費用を知りたい方向けの記事
障害年金申請代行の費用はいくらかかる?社労士に依頼する3つのメリット
相談する社会保険労務士の選び方を知りたい方向けの記事
障害年金申請代行を依頼する社労士の選び方で比較すべきポイント6選
これらの記事ではそれぞれの疑問に対して、詳しくお答えしていますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
4.まとめ
この記事では、障害年金の相談ができる窓口になる場を7つ紹介しました。
7つの窓口のうち、専門性が高く正確な情報が得られるのは、年金事務所や街角の年金相談センター、そして社会保険労務士です。とはいえ三者三様にデメリットを抱えています。
それぞれのデメリットは以下のとおりです。
年金事務所 | 相談内容がデータベースへ登録されるため、誤った情報を伝えてしまうと、後々申請に影響を及ぼす恐れがある |
街角の年金相談センター | 数が少ないため、居住地域によっては利用できない可能性がある。 |
社会保険労務士 | 相談費用が発生する場合がある。 |
年金事務所 相談内容がデータベースへ登録されるため、誤った情報を伝えてしまうと、後々申請に影響を及ぼす恐れがある街角の年金相談センター 数が少ないため、居住地域によっては利用できない可能性がある。社会保険労務士 相談費用が発生する場合がある。
このうち社労士に相談する場合にデメリットとなる相談費用については、初回に限り発生しない場合があります。当センターでも障害年金に関する無料電話相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事を参考のうえ、あなたの障害年金に関する疑問を相談する窓口を、じっくり検討してみてくださいね。