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【最新版】視力障害・視野障害で障害年金を請求する際の認定基準を徹底解説

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眼の疾患により視力障害視野障害が生じる場合には、障害年金を受給できるかもしれません。

ただし障害年金を受給するためには、原則として受給要件を満たす必要があります。特に障害の状態が、眼の障害認定基準に定められた水準に該当するかどうかは重要なポイントです。

また眼の障害認定基準については、令和4年1月に改正されたばかりのため、ネット上では改正前と改正後の情報が混在している状況にあります。つまり、現状に即した情報を捉えづらくなっているわけです。

この記事では、障害年金制度の全体像を解説したうえで、眼の障害における障害認定基準を最新の情報で紹介します。最後までお読みいただけると、現在抱えている障害の状態で障害年金を受け取れるかを正しく理解できます。







1. 障害年金とは?


障害年金とは

障害年金は原則公的年金に加入している人病気やケガを原因として、障害により働けなくなったり、仕事に制限を受けるようなときに支給される年金です。

障害年金を受給できれば経済的な援助が受けられるため、障害を抱えてしまった際にも、生活の安心感が大きく向上します。緑内障や白内障、糖尿病性網膜症をはじめとした眼の障害によって、視力や視野に障害が生じる場合にも、基準を満たせば障害年金を受給できる可能性があります。




1-1. 障害年金の種類


障害年金には障害基礎年金障害厚生年金の2種類があり、初診日に加入している公的年金の種類によって支給される年金が異なります。

障害基礎年金は、初診日に原則国民年金に加入している方がもらえる年金のことです。自営業者フリーランス無職の方などが対象者です。また第3号被保険者である専業主婦や、20歳前に傷病を負った方も障害基礎年金の支給対象に該当します。

一方、障害厚生年金は初診日に厚生年金に加入している方を、支給対象とした年金です。障害厚生年金は障害基礎年金に比べて支給対象となる障害の範囲が広く、軽度の障害であっても支給される可能性があります。

なおこの記事では、障害年金制度については概要の解説にとどめています。障害年金の受給額や請求方法の種類といった、より詳細な情報を知りたい場合には以下の記事をご覧ください。


障害年金とは?受給要件や金額、申請方法の種類について徹底解説




1-2. 障害年金の受給要件


障害年金の受給要件は障害の種類や重さを問わず、障害年金を受給するために満たす必要があります。

受給要件には以下の項目があります。


  1. 初診日に原則公的年金に加入していること(初診日要件)
  2. 初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの期間において、3分の2以上保険料を納付または免除されていること。または初診日が令和8年4月1日前にある場合については、初診日において65歳未満であり、初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの一年間に保険料の未納がないこと。(保険料納付要件)
  3. 障害認定日に障害年金を受給できる障害の程度(障害等級)に該当すること(障害状態該当要件)

なお20歳未満の方と60歳以上65歳未満で日本国内に在住されている方は、公的年金の加入義務がありません。初診日に年金制度に加入していなくとも、障害年金が支給される場合があります。

このように障害年金を受給するためには、原則初診日に公的年金に加入している状態にあり、保険料を基準どおりに納めていることが必須要件です。

さらに障害の状態は、障害等級に該当する程度でなくてはなりません。障害等級は1〜3級まで存在しており、1級が障害の重い状態3級が軽度の状態をそれぞれ示します。

また障害等級3級に該当しない軽度の障害であっても、障害手当金の支給対象となるケースがあります。障害手当金は年金ではありません。一時金としてまとまった金額が一度に支給されます。

注意点として障害基礎年金の受給対象者は、障害等級2級以上でなければ障害年金を受給できません。障害等級3級や障害手当金に該当する場合については、障害厚生年金の受給対象者のみ年金や一時金が支給されます。

ここで気になるのは、眼の障害がどの程度であれば「障害等級に該当するか」ですよね。次の項では眼の障害における、障害認定基準について紹介します。




2. 眼の障害における障害認定基準


眼の障害における障害認定基準

どの程度の障害であれば障害等級に該当するかは、障害認定基準に定められています。

視力障害、視野障害、その他の障害といった3種類の障害に区分されているのが、眼の障害認定基準の特徴です。ここでは障害の種類別に、最新版※の障害認定基準を紹介します。

※眼の障害認定基準は令和4年1月1日に改正されており、この記事では改正後の認定基準の内容を基に、情報にまとめております。




2-1. 視力障害の障害認定基準


視力障害の障害認定基準は以下の通りです。



障害等級 障害の状態
1級 視力の良い方の眼の視力が 0.03 以下のもの
視力の良い方の眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
2級 視力の良い方の眼の視力が 0.07 以下のもの
視力の良い方の眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの
3級 視力の良い方の眼の視力が 0.1 以下のもの
障害手当金 視力の良い方の眼の視力が 0.6 以下のもの
一眼の視力が 0.1 以下のもの



ここでいう視力とは原則めがねやコンタクトレンズ、眼内レンズを使用した状態で計測した矯正視力を指します。ただし矯正が難しい状況に限り、裸眼視力での申請も認められます。

障害認定基準の改正前は「両眼の視力の和」を基準としていました。しかし、改正後は「良い方の眼の視力」を基準とするように変更されています。つまり障害等級に該当する障害の範囲が拡大されたわけです。

また以下のように、障害等級1級または2級に該当する状態として、他眼の視力が手動弁以下の場合には、視力の良い方の眼の視力の基準が緩和されている点にもご注目ください。

1級:視力の良い方の眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの

2級:視力の良い方の眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの

手動弁は聞き慣れない用語かもしれませんね。実は視力が0.01未満の状態は、指数弁・手動弁・光覚弁(明暗弁)といった3つの状態に区分されます。

指数弁:眼前で提示した指の数がわかる状態
手動弁:手を眼前で上下左右に動かし、動きの方向を判別できる状態
光覚弁(明暗弁):眼前で照明を点滅させた場合に、明暗が判別できる状態

このうち「手動弁以下」とは、手動弁または光覚弁の状態を指します。




2-2. 視野障害の障害認定基準


視野障害の障害認定基準は以下の通りです。

障害等級 障害の状態
1級 ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 28 度以下のもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 20 点以下のもの
2級 ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 56 度以下のもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 40 点以下のもの
3級 ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下に減じたもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下に減じたもの
障害手当金 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの
ゴールドマン型視野計による測定の結果、I/2視標に よる両眼中心視野角度が 56 度以下に減じたもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 100 点以下に減じたもの
自動視野計による測定の結果、両眼中心視野視認点数が 40 点以下に減じたもの


視野の障害認定基準の改正前は「ゴールドマン型視野計」による測定数値のみを基準としていました。しかし改正後は「ゴールドマン型視野計」のみならず、現在広く普及している「自動視野計」による測定結果も基準に追加されています。現況に合わせた措置といえます。

いずれにせよ視野障害については専門的な内容が多く含まれています。ご自身の障害の状態で障害等級に該当するかどうかは、主治医へ相談してみるのがよいでしょう。




2-3. その他の眼の障害認定基準


視力や視野の障害のみならず、眼球やまぶたの運動機能における障害についても障害手当金を受給できる場合があります。眼の障害の認定基準では、これらの障害を総称して「その他の障害」と表現しています。

「その他の障害」の具体的な例示を以下に列挙しますのでご覧ください。


  • 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの 
  • 両眼の調節機能及び輻輳(ふくそう)機能に著しい障害を残すもの
  • 「まぶたの運動障害」のうち、眼瞼痙攣等で常時両眼のまぶたに著しい運動障害 を残すことで、作業等が続けられない程度のもの
  • 「眼球の運動障害」のうち、麻痺性斜視で複視が強固のため片眼に眼帯をしない と生活ができないため、労働が制限される程度のもの
  • 「瞳孔の障害」のうち、散瞳している状態で瞳孔の対光反射の著しい障害により 羞明(まぶしさ)を訴え、労働に支障をきたす程度のもの

上記に該当するならば、障害手当金の支給対象となる場合があります。




3. 眼の障害における障害年金申請は容易?それとも難しい?


ここまでに解説したように、眼の障害における障害等級は検査数値によって決まるケースがほとんどです。

精神障害や内部障害など検査数値で表現できない障害に比べると、眼の障害は基準が明確なため、ご自身の障害が障害年金の受給に値する状態にあるかを予測しやすい面はあるでしょう。

しかし、眼の障害においても、障害年金申請が難しいケースが存在します。

例えば、糖尿病性網膜症が眼の障害の原因になっている場合、糖尿病の初診日を突き止める必要があります。年月が相当に経過している場合もあり、初診の病院でカルテが破棄されていると初診日証明が難しくなるケースもあるわけです。

初診日が証明できない限り障害年金の受給要件を満たせないため、手がかりの洗い出しを徹底して行わなければなりません。

また複数の障害をお持ちの場合で、現状より上位の等級判定を目指し併合認定を視野に入れる場合にも、障害年金制度に対する高度な知識が必要になるでしょう。

障害年金の申請に際して、疑問や悩みを抱える場合には、専門家である社会保険労務士へ相談されることをおすすめします。ご自身の状況に合わせた的確なアドバイスをもらえるため、障害年金を受給できる可能性を広げられるかもしれません。

当センターでも、初回無料の年金相談を承っております。ご利用の際は、以下のリンクよりお申し込みください。


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障害年金に関する疑問や悩みに、専門のスタッフがお答えします。




4. まとめ


この記事では、眼の障害認定基準について解説しました。

眼の障害は主に視力障害視野障害の2つに区分され、それぞれ検査数値による障害認定基準が定められています。

眼の障害のように検査数値を基にした障害認定基準が設けられている障害については、自分の障害の状態で年金が受給できるかどうかを自己判断しやすいのが特徴です。ただし初診日から日数が経っていたり、併合認定を検討していたりする場合には自力での申請準備が難しいケースもあります。

障害年金にまつわる悩みや疑問を抱える場合には、年金制度の専門家である社会保険労務士へ相談することを検討してみましょう。


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当センターでの眼の障害における受給事例


当センターに障害年金申請代行のご依頼をいただき、障害年金受給に結びついた事例をご紹介いたします。症状や生活の状況などを、ぜひ参考にしてください。



事例1. 両眼網膜剥離(50代男性)


年金の種類 障害基礎年金1級
請求方法 事後重症請求
年金額 年間約98万円


男性は高校2年生の頃、右眼の前の方に虫のようなものが見え始めたため病院を受診したところ、網膜剥離と診断されました。

手術は既に難しい状態だったため、点眼薬と飲み薬を処方してもらい定期的に通院するものの、有効な治療方法は見つからないまま、視力低下と視野狭窄は徐々に進行していきます。

高校卒業後、障害者枠で靴の箱詰めの仕事に就いたものの、靴のサイズ表記が見えづらくミスが目立ったり、夜間帰宅するときは人とぶつかったりするなど、日常的にトラブルが続き最終的には退職に至りました。

現在、視力は、右眼は光覚弁(-)、左眼は0.02で、視野狭窄もある状態です。日中は一人での外出は限られた範囲のみで、自宅付近で知っている道があればなんとか一人でも歩けるものの、人や自転車にぶつかることは頻繁にあります。また夕方以降はほぼ外の歩行が不可能で、自宅の中でもできることが限られてしまっています。



事例2. 網膜色素変性症(50代男性)


年金の種類 障害厚生年金2級
請求方法 事後重症請求
年金額 年間約180万円


男性は学生時代から暗所で物が見えにくいと感じることがあったものの、ごく普通の日常生活を送ることが出来たため、不自由さは特に感じず普通運転免許も取得しました。しかし、社会人になってから視力が落ちたと感じるようになり、病院を受診したところ網膜色素変性症の診断を受けることになります。

進行性の病気のため医師から定期的な受診をすすめられましたが、根本的な治療法は無いと言われたため、諦めてしばらく通院もしませんでした。数年後、今度は少しずつ視野が狭くなっている自覚があり、再度病院を受診することに。以後3ヶ月毎の定期通院をするようになり、身体障害者手帳2級も取得しています。

仕事は現在までフルタイム勤務を続けているものの、書類やモニターの小さな文字が見えにくいため、常に拡大鏡を使用して業務を行っている状態にあります。勤務後には、かなりの眼の疲労を感じるそうです。外出中には人や物にぶつかったり階段を踏み外しそうになったりといったことが日常的に生じる状況にあります。

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